お茶のアミノ酸「テアニン」 自律神経系への効果(冷え性改善)を確認
太陽化学株式会社(三重県四日市市:社長 山崎長宏)は、お茶に含まれるアミノ酸「L-テアニン」 に関して、自律神経系への効果を検証すると共に冷え性改善への応用の可能性を見出しました。
同社はヒトボランティア試験においてL-テアニンの自律神経系への影響を検証した結果、交感神経を抑制し、副交感神経を亢進する作用を確認しました。また、同時に行ったサーモグラフィーによる冷水負荷試験において、L-テアニンによる皮膚表面温度の回復促進効果を確認し、L-テアニンの冷え性改善への応用の可能性を見出しました。
冷え性は自律神経機能による血管運動神経系の乱れやストレス等が原因となり末梢血管に血行障害が起きる症状です。今回の結果は、冷え性改善効果と共にL-テアニンの機能性として従来から知られているリラックス効果、ストレスの軽減、睡眠の改善などのメカニズムとしても自律神経系が関与していることを示唆しており、極めて重要な研究成果と言えます。
なお、この研究は5月19日(土)、第61回日本栄養・食糧学会大会(会場:国立京都国際会館)にて発表いたしました。
≪発表演題≫
「L-テアニンの冷水負荷による体表面温度の回復と自律神経の関連について」
●L-テアニンとは:
・ 緑茶に特有に存在する旨味成分で、高級茶に茶中で最も多く含まれるアミノ酸です。
・ 緑茶含有率は乾燥茶葉中に1~2%しかない貴重な成分で、玉露などの高級なお茶ほど多く含まれており、抹茶には番茶の12倍ものテアニンが含まれています。
・ 1950年に玉露から分離精製され構造が明らかになり、日本では1964年7月に食品添加物として指定されました。
まとめ
女性の8割冷え性を感じているといという報告もあり、夏でもオフィスや店舗、交通機関など冷房がかかっており季節を問わずに冷え性に悩む人が多くなっています。自律神経の交感神経が抑制されて副交感神経が優位になるとリラックスモードになります。しかし、交感神経が興奮していると血管は収縮し血流も悪くなります。L-テアニンにより自律神経のバランスは交感神経が抑制されて副交感神経が優位になることにより、血液のめぐりが良くなりホルモンの分泌も良好となると考えられます。当社では、L-テアニンの「PMS(月経前症候群)症状の緩和」や「更年期女性の睡眠改善効果」に関する研究も行っており、今後も女性のQOL(生活の質)の向上に寄与できるよう研究を進めてまいります。