カテキンとは?
●カテキンの殺菌効果
(カテキンがインフルエンザを予防します)
腸管に感染する様々な菌、例えばコレラ菌、チフス菌、呼吸器感染の原因菌で言うと、百日咳菌、肺炎マイコプラズマ。食中毒を起こす黄色ブドウ球菌、あとご存知ですかね?水虫の原因菌。水虫を発症させているのは、白癬菌という菌です。まだまだたくさんの病原菌はありますが、これだけいるといつどの菌に感染してもおかしくないように感じてしまいます。そこで、
「カテキン」摂取で予防しませんか?
という流れになります。カテキンには、たくさんの病原菌を殺菌する力があり、その力なんと、お茶1mlで1万個の細菌を殺菌。殺菌力だけじゃない、さらには細菌が出す毒素を解毒する働きも持ち合わせています。
試験管内実験だけでなく、動物実験や臨床実験でも、インフルエンザウイルスの感染を阻止することが明らかになりました。そして抗体と同じように、インフルエンザウイルスに瞬時に結合し、ウイルスの感染を阻止することが判明したのです。しかも、カテキンは抗体と異なって、非特異的にどの型のウイルスにも効果があったのです。難しすぎますね。簡単に言うと風邪の予防あるいは風邪に罹ったかな、と思ったらお茶でうがいをすると効果があります。カテキンの殺菌作用で菌を殺し、収斂作用で傷ついたノドの粘膜を保護します。
●体脂肪を燃焼させ、ダイエットをサポートします。
カテキンは、体脂肪を燃焼させる効果が確認されています。体脂肪を燃焼させることで、腹部などについた余分な脂肪を減らし、ダイエットをサポートします。
体脂肪を減らすことは、生活習慣病の予防にもつながります。
240人を対象とした実験では、カテキンの摂取量が多いグループの腹部断面が10平方センチメートル以上も減っていたという報告があります。
●老化防止効果
老化防止効果で気になるのはカテキンVS活性酸素の関係です。活性酸素が異常に増加すると、様々な機能の低下、そして老化を促す原因になったり、生活習慣病発症原因とも言われます。厄介に感じる活性酸素ですが、そうも言いきれないのが活性酸素で、活性酸素の働きに、体内に侵入してきた細菌やウィルスを殺す生体防御の役目もあるというのです。困ったものです。細菌やウィルスを殺す生体防御は欲しい、でも老化現象を引き起こすなら、生活習慣病の原因になるなら、いらない?かな。諦めてはいけません、生体防御の力を発揮してくれるだけの活性酸素を体内に蓄積すればいいのです。大量発生してしまうと余計な力まで、発揮させます。
では、活性酸素を適度な濃度にするには?
通常体内では活性酸素の発生を抑えたり、 消去を行なったりするための物質が存在しています。それらの物質を抗酸化物質(SOD)といい、その酸化抑制反応を抗酸化作用といいます。そこで私たちは抗酸化物質の多くを食品から摂取する必要があります。植物には、フラボノイドとよばれる強い抗酸化作用を示す多くのポリフェノールが存在します。
お茶ではカテキンと称され、特にその中でエピガロカテキンガレートといわれるものはその含量が最も多く、このエピガロカテキンガレートの抗酸化作用は、現在知られている植物ポリフェノールの中でも最も強い活性を示す部類に入ります。
また、お茶には、カテキン類以外の抗酸化成分として、ビタミンA・C・E、アミノ酸類、微量金属類のセレン・亜鉛などが豊富に含まれています。お茶の抗酸化ビタミン量を他の食品と比較しても高いことがわかっています。
カテキンの持つ、抗酸化作用を存分に発揮させることで、活性酸素の大量分泌を抑えられるということです。
もちろん活性酸素の持つ生体防御は維持したまま、老化を招いてしまう余計な力を排除。
このことからカテキンに老化防止効果を求めるのです。
●便秘予防効果
人の腸内をうじゃうじゃと動き回る100種類以上の細菌。種類が100種類、そして存在するのは100兆個以上。この細菌たち名前まで付けられ、細菌集団を「腸内フロ-ラ」と呼びます。しかし腸内フローラと呼ばれる細菌集団、すべての細菌が悪いわけではありません。聞いたことありますよね?善玉菌という言葉。善玉菌は字の通り、体に良い、必要な菌です。その他に悪玉菌という体内環境を破壊する菌が共存している状態です。
ここでカテキンは、悪玉菌に対して強い殺菌効果を発揮!善玉菌には当たらず障らずではなく、悪玉菌には殺菌効果を発揮し、善玉菌を増やす効果があるというのだから驚きです。
●カテキンが動脈硬化や高血圧を予防します。
善玉コレステロールを増加させ、悪玉コレステロールを減少させるなど、血中脂質を正常にします。このようなカテキンの働きで、血管の状態を良好に保つため、動脈硬化などのリスクが減少します。
また、血圧を上昇させる酵素を抑えて血圧を下げる効果があり、高血圧の予防にもつながります。
●糖尿病の予防
カテキンは、糖質を分解する酵素の働きを阻害し、血糖値上昇を抑える効果があります。
60人を対象とした実験では、カテキンを摂取したグループの血糖値が0.3%下がったという報告があります。
●様々ながんの予防
カテキンは、強力な抗酸化力があるため、がんの発生を抑える効能があるという報告があります。下記のがんに関しては発生リスクや転移を低減するとの報告があります。
国立健康栄養研究所の研究
によって効果が示唆されていると言う病気には次のようなものがあります。
☆血中コレステロールの低減
☆血中中性脂肪の低減
☆血圧の調節(高血圧/低血圧の別は記載なし)
☆認識能力の向上
☆パーキンソン病の予防と進行抑制
☆食道がん、胃がん、膵臓がん、膀胱がん、卵巣がんの予防
☆乳がんの再発予防
☆口の中の粘膜の角化障害の治療(前がん性のものが多いそうです)
☆子宮頚部異形成の治療(前がん性のものが多いそうです)
☆大腸がんの予防
☆前立腺がん
☆甲状腺がん
まだまだ世界で研究は続いています。
●カテキンが虫歯や口臭の防止します。
カテキンは、抗菌効果も持っており、虫歯菌や口臭の原因となる菌を殺菌します。
7日間歯磨きをしなくても、毎食後に緑茶で口内を洗浄していたら、口臭や歯肉炎が減少したと言う報告もあります。
こんな方には、カテキンが必要です。
欠乏症と言われるものは存在しませんが、カテキンのような強い抗酸化作用を持つ物質が体内で不足すると、色々な問題が生じます。
また、代表的な効能である、体脂肪率の低下や高血圧の抑制、動脈硬化の予防と言った意味でも、現代人は摂取を心がける必要があります。
●血圧調整効果
カテキンの血圧上昇抑制あるいは降圧効果が認められ、最高・最低血圧のいずれもが低下することが確認されています。
●脳卒中の予防
脳卒中(脳出血、脳梗塞)の最大の危険因子は高血圧です。お茶に含まれるカテキンや、ギャバ(ガンマアミノ酪酸)には、血圧の上昇を抑制する作用があるので、脳卒中の予防にも当然効果があると考えられます。
最近の研究では、脳卒中の発症に一酸化窒素が関与していることが明らかになりました。すなわち脳卒中の発症時には、脳で大量の一酸化窒素とスーパーオキシドアニオンラジカルが生成され、極めて傷害性の強いパーオキシナイトライトが発生して脳組織を傷つけているわけです。茶カテキンには、このパーオキシナイトライトと反応して不活性化する作用があります。ヒトでの疫学研究でも、お茶の飲用が脳卒中の予防に効果があるとする結果がいくつか出されています。
●抗アレルギー作用
アレルギー反応は4つの型(I・II・III・IV)に分類されます。I~IIIは抗体が関与しアトピー性皮膚炎をはじめアレルギー性鼻炎・気管支喘息・じんま疹などです。一般によく知られるアレルギ-反応はI型に属します。I型アレルギーの発症は、ある種の食品や花粉、ダニなどによりつくられるそれぞれの特異的抗体(IgE)を介して、肥満細胞からヒスタミンなどの化学伝達物質を遊離することにより引き起こされます。そのため治療薬としては抗ヒスタミン剤や肥満細胞からの化学伝達物質の遊離抑制作用を有する薬が多用されます。
お茶の主要な成分であるカテキン類、特にエピガロカテキンガレートには肥満細胞からのヒスタミン遊離抑制作用があることが知られています。 最近、このエピガロカテキンガレートの構造の一部が強い抗アレルギー作用を示すことが報告されました。